SEO対策とは、Search Engine Optimizationの略で、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」を指します。
これは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからウェブサイトへの訪問者を増やすための施策全般を指す言葉です。
ここで重要なのが「キーワード選定」です。
検索エンジンはユーザーが入力したキーワードに基づいて情報を提供します。
ユーザーは自分が知りたい情報に最も近い言葉、つまりキーワードを検索窓に打ち込みます。
したがって、あなたのウェブサイトがどんなキーワードで見つけられるべきかをしっかりと考えておくことが、SEO対策の大きな一部となります。
SEO対策要素 |
関連するキーワード選定のポイント |
---|---|
ウェブサイトへの訪問者増 |
潜在顧客が検索しやすいキーワードの選定 |
ユーザーの情報提供 |
内容に適したキーワードの使用 |
このように、SEO対策とキーワード選定は密接に関連しています。
本ガイドでは、その重要性を理解した上で、効果的なキーワード選定方法を学んでいきましょう。
キーワード選定の前に抑えるべきポイント
SEO対策を行う上でのキーワード選定は非常に重要なステップです。
しかし、その前に確認すべきポイントがいくつか存在します。
以下で、4つのポイントをご紹介いたします。
(1)Webサイトのテーマと目的を明確にする
Webサイトの目的を明らかにしておくことで、適切なキーワードを引き出す際の基準となります。
(2)ターゲット・ペルソナを設定する
ターゲット・ペルソナを設定することも必要です。
これはあなたのWebサイトを訪れるであろう理想的な顧客像を明確にすることで、どのような検索ワードを使用するかのヒントを得ることができます。
(3)成果となるCVの内容を理解する
成果となるCV(コンバージョン)の内容を理解することも大切です。
具体的なコンバージョンの目標が明確になることで、それに対する最適なキーワードを選ぶことが可能となります。
(4)目標値の設定
検索エンジン上での表示順位や、流入したユーザー数など、達成したい目標を設定、追跡することで進捗管理を行うためです。
これらの要素を整理し、表にまとめると以下のようになります。
抑えるべきポイント |
説明 |
---|---|
Webサイトのテーマと目的 |
適切なキーワードを引き出す基準 |
ターゲット・ペルソナ |
訪れるであろう顧客像を明確に |
成果となるCVの内容 |
コンバージョンの目標を明確に |
目標値の設定 |
達成したい目標を設定、追跡 |
効果的なキーワード選定の5つのステップ
上位表示を狙うために効果的なキーワードは、どのようなものなのか?
選定時に知っておきたい5つのステップをご紹介いたします。
(1)狙いたいメインテーマを決定する
SEO対策の初歩として、まず狙いたいメインテーマを決定します。
これは、あなたのウェブサイトに訪れるユーザーが何を求めているのか、あなたが何を提供したいのかを明確にするステップです。
まず、ウェブサイトのコンテンツや提供するサービス、商品など全体的なテーマを把握しましょう。
次に、そのテーマに基づき、潜在的な訪問者がどのようなキーワードで検索を行うか考えます。
これらのキーワードは、あなたのウェブサイトのメインテーマと密接に関連しているべきです。
例えば、あなたが「健康食品」のECサイトを運営しているなら、メインテーマは「健康食品」や「健康に良い食事」などになるでしょう。
この場合、狙うべきキーワードは「ビタミン豊富な食品」「自然食品」「オーガニック商品」など、メインテーマに紐づくものとなります。
また、この際には競合他社のキーワード選定も参考にすると良いでしょう。
同業他社がどのようなキーワードに注力しているかを見ることで、自身のキーワード選定に役立てられます。
(2)複数のキーワード候補を出す
キーワード選定の第二段階は、「複数のキーワード候補を出す」です。
ここでは、あなたが取り扱いたいテーマについて、考えうる全てのキーワードを洗い出します。
まず、直感や経験に基づいて思い浮かべるキーワードを列挙します。
次に、競合他社が使用しているキーワードや、顧客からよく聞く言葉をリストアップします。
その後、Googleの関連検索語やサジェスト機能、各種キーワードツールを活用して、より多くのキーワード候補を追加します。
この作業は、一見手間がかかると感じるかもしれませんが、多角的な視点からキーワードを洗い出すことで、より質の高いSEO対策が可能となります。
以下に例を示します:
直感で思いつくキーワード |
競合他社のキーワード |
クライアントからの言葉 |
Google関連検索語 |
---|---|---|---|
SEO対策 |
検索エンジン最適化 |
Googleで見つからない |
SEO対策方法 |
これらのリストを作成し、さまざまな視点からキーワード候補を集めましょう。
(3)キーワード候補を分類する
キーワード候補を分類する際は、そのキーワードが何を目指すものか、具体的にどのような検索意図を持つユーザーに向けているのかを考え、それぞれのカテゴリーに分けていきます。
キーワード候補は大きく分けて3つに分類することができます。
それは、「情報検索型」「比較検索型」「購買検索型」です。
【表1】
分類 |
特性 |
キーワード例 |
---|---|---|
情報検索型 |
特定の情報を得たいユーザーが使う言葉 |
「SEO対策とは」 |
比較検索型 |
製品やサービスを比較検討するユーザーが使う言葉 |
「SEO対策 ツール 比較」 |
購買検索型 |
購入意欲が高いユーザーが使う言葉 |
「SEO対策 ツール 購入」 |
このように、キーワード候補を分類することで、それぞれのキーワードがどのようなユーザーのニーズに応えるためのものなのかが明確になり、後のステップでの優先順位付けやコンテンツ作成にも役立ちます。
(4)検索ボリュームや競合比較を行い、優先順位をつける
キーワード選定において重要なのが、そのキーワードの「検索ボリューム」と「競合状況」です。
検索ボリュームはあるキーワードが一定期間内に何回検索されたかを数値化したもので、キーワードプランナーやUbersuggestなどのツールで調査できます。
競合状況は、特定のキーワードで上位表示を目指す際の競合具合を示します。
これはGoogle検索結果の上位ページがどれくらい強固なのか、競合他社がどれだけSEO対策をしているかを見ることで判断します。
これらを元に、検索ボリュームが高く、競合状況が低いキーワードを優先的に選んでいきます。表で示すと以下のようになります。
キーワード |
検索ボリューム |
競合状況 |
優先度 |
---|---|---|---|
キーワードA |
20000 |
高 |
低 |
キーワードB |
5000 |
中 |
中 |
キーワードC |
1000 |
低 |
高 |
この優先度は、貴重なSEO対策のリソースを効率よく使うための重要な判断基準となります。
(5)最終的なSEO対策キーワードを決める
キーワード候補を絞り込む作業が終わったら、次に進んで最終的なSEO対策キーワードを決定します。
この時点で大事なのは、選んだキーワードが「どのようなユーザーのどのような検索意図を満たすのか」を確認することです。
例えば、自社の商品が「エコバッグ」であるとします。
キーワード候補として「エコバッグ」「エコバッグおしゃれ」「エコバッグ大容量」などが挙がったとしましょう。
ユーザーの検索意図と商品の特性を照らし合わせて、「エコバッグ大容量」を最終的なキーワードに決定したとします。
最終的なSEO対策キーワードの選定は、以下の表を参考にしてみてください。
キーワード |
検索ボリューム |
競合度 |
ユーザーの検索意図と商品の一致度 |
---|---|---|---|
エコバッグ |
高 |
高 |
中 |
エコバッグおしゃれ |
中 |
中 |
低 |
エコバッグ大容量 |
中 |
低 |
高 |
この選定作業を行うことで、よりユーザーの求めている情報を提供し、上位表示につながるSEO対策が可能となります。
上位表示を狙うためのキーワードの使い方
上位表示を狙うためのキーワードの使い方は、主に3つのポイントがあります。
(1)タイトル・見出し・本文での使用方法
「SEO対策キーワード」という言葉を、タイトルと見出し、本文の適切な位置に埋め込むことが重要です。
これにより、検索エンジンが記事の内容を正確に理解しやすくなります。
(2)1ページあたりのキーワード数の考え方
キーワードを多用しすぎるとスパムと見なされる可能性があるため、適正な密度を保つことが大切です。
(3)検索意図を理解し、ユーザーが使用する言葉を把握する
ユーザーが使用する検索意図を理解し、その言葉を把握することです。
ユーザーが求めている情報を正確に提供するためには、彼らがどのようなキーワードで検索しているかを知ることが必要不可欠です。
これらのポイントを踏まえ、SEO対策キーワードを適切に使いこなし、上位表示を目指しましょう。
種類別キーワードの特性と活用方法
SEO対策では、キーワードの種類による特性とその活用方法を理解することが重要です。
(1)単一キーワード・複合キーワードの違いと活用法
「単一キーワード」は1語だけで成り立っているキーワードで、大量の検索ボリュームがありますが、競争も激しいです。
「複合キーワード」は2語以上の単語が組み合わさって成り立つキーワードで、検索ボリュームは単一キーワードに比べて少ないですが、競争が少なくユーザーの検索意図を掴みやすいです
(2)ブロードマッチキーワード、対策キーワード、サジェストキーワードの理解と活用法
ブロードマッチキーワードは曖昧な検索意図を持つ広範なキーワードです。
一方、対策キーワードは特定の目的を持つ検索意図を持つ狭範なキーワードとなっています。
そして、サジェストキーワードは検索ボックスに入力すると表示される関連キーワードです。
(3)LSIキーワードの理解と活用法
LSIキーワードは、主要キーワードと関連性があるサブキーワードで、SEO対策に有用です。
(4)ビッグキーワードとロングテールキーワードの違いと活用法
ビッグキーワードは高検索ボリュームで競争が激しいキーワード、ロングテールキーワードは低検索ボリュームで競争が少ないキーワードを指します。
これらを活用し、効果的なSEO対策を行いましょう。
キーワード選定を助ける無料ツールとその使い方
キーワード選定には、各種無料ツールが役立ちます。
以下に主要なものをご紹介します。
(1)Google Keyword Planner
Googleが提供する無料のキーワードツールです。
検索ボリュームや競合度を調査することが可能で、実際の検索データに基づく情報を得られます。
(2)Ubersuggest
思いつかないキーワード候補を探すのに有用なツールです。
入力したキーワードに関連するサジェストキーワードを提案してくれます。
(3)SEMRush
SEO対策全般に活用できるツールで、キーワード選定においては、競合サイトの人気記事や使用キーワードを調査することが可能です。
(4)Ahrefs
バックリンク分析が得意なツールですが、キーワード検索機能も充実しています。
特定のキーワードで上位表示されているウェブページの情報を得ることができます。
これらのツールをうまく活用し、ターゲットとするキーワードを選定していきましょう。
キーワード選定に関するよくある質問と解答
キーワード選定に関するよくある疑問とそれぞれの解答を下記にまとめました。
(1)語順や使用言語の影響は?
キーワードの語順は検索結果に影響を及ぼす場合があります。
使用言語も同様に、地域や検索エンジンの差により結果が変わることがあります。
具体的な実例としては、”SEO 対策”と”対策 SEO”では検索結果が異なる場合があります。
(2)何度も見直す必要はあるか?
キーワード選定は一度完結するものではなく、定期的な見直しが求められます。
市場の動向、競合状況、ユーザーの検索動向の変化などを踏まえて、適宜更新していくことが必要です。
(3)メタキーワードとは何か?
メタキーワードとは、特定のページがどのような情報を含むものなのかを検索エンジンに伝えるためのタグです。
しかし、現在ではGoogleはメタキーワードを無視する傾向にあり、SEO対策としてはあまり重要視されていません。
以上、キーワード選定に関して深く理解することで、より効果的なSEO対策が可能となります。
まとめ:SEO対策とキーワード選定のポイントの再確認
SEO対策とキーワード選定の重要なポイントを以下の表にまとめてみました。
ポイント |
内容 |
---|---|
基本設定 |
Webサイトのテーマと目的を明確にし、ターゲット・ペルソナを設定、成果となるCVの内容を理解し、目標値を設定します |
キーワード選定のステップ |
狙いたいメインテーマを決定し、キーワード候補を出し分け、最終的なSEO対策キーワードを決定します |
キーワードの使用方法 |
タイトル・見出し・本文での使用や1ページあたりのキーワード数、ユーザーが使用する言葉の理解に注意を払います |
種類別キーワードの活用 |
単一キーワード・複合キーワード、ブロードマッチキーワード、サジェストキーワード、LSIキーワードなど、それぞれの特性に合わせて活用します |
無料ツールの活用 |
Google Keyword PlannerやUbersuggest、SEMRush、Ahrefsなどを活用し、適切なキーワード選定を行います |
これらのポイントを一貫して押さえておくことで、上位表示を実現するための効果的なSEO対策が可能となります。